2012_06
18
(Mon)04:36

老舗の挑戦

katoEF510

既に多くの方で語りつくされた感のあるKATOのEF510。
16番の模型業界に久しぶりに旋風を巻き起こしたこの製品を
私なりの見解で書いて見たいと思います。

この製品の最大の特徴はなんといってもその価格でしょう。
値段発表を聞いて驚かれた方が多くいらっしゃたのが容易に想像できます。
もちろん私もその一人でしたから。

定価13,340円で量販店なら2割引が効きますから実質約1万円!
Nゲージのプラ製機関車でも1万円を超えるものがあるくらいですから
この価格がこれまでの常識を大きく破ったことになります。

25年ほど前にKATOが13000円のDD51を登場させた時の
インパクトも大きかったのですが、現代のようにプラ製品があふれ
高品質、高価格化しているなかでのこの値段は次元が違います。

元々他のプラ製品メーカーより安価に出してるメーカーが更に
安くしてきたわけですから他メーカーの担当者も相当驚かれたでしょう。
更に他メーカーが海外生産で生産コストを抑えているのにKATOの
凄いところは100%国内製造だというところです。

KATO担当者は「Nゲージのモーターを使うことで安く出来た」と
おっしゃっておりますが無論それだけでこの価格は不可能でしょう。
以前にEF65PFの貨物色を買ったときにも書きましたが
工場の出荷額は定価の4割程度なので実質5000円でこの機関車は
出来ているということになります。

鉄道模型とは何か?

スタートをそこまで戻さないとこの製品は生まれなかったでしょう。
現状を見ればプラ製品と言えどハイディティール高価格が進み
今や25年前のブラス製品並みになっていてそれでも人気があれば
売れています。

じゃあ同じクラスで作ればいい!

そう考えるのは凡人でしてKATOはその一歩先を見たのでしょう。
「このままではプラ製品といえども先細りになってしまう!」と。
事実、我が花月園運転会でも近年は若手の参入が非常に少なくて
高齢化がどんどん進んでいます。

どうしたら若手が参入できるか? と考えたKATOの解答の一つが
このEF510だとすれば納得の行くものがあります。
まず若手にも馴染み深い現役最新の機関車だということと
誰もが知る列車の牽引機だということでしょう。

そして価格を下げるためにあえて時流に逆らって簡易化したことで
価格とデティールのバランスを上手く保つことに成功してます。
これで充分!と思わせる設計の巧みさに老舗の意地を見た気がします。

このコンセプトに私も目からウロコが落ちたような思いです。
手すり?、ワイパー? そんなもの無くてもいいじゃん!
気になってきたら自分で付ければいいし、走る姿に必要を感じません。
まずは入り口を開くことが重要なんですね。

と言うことで私も買う前はストックパーツでディティールアップを
考えてましたがKATOの設計陣に敬意を表して当分はこのままとします。
それよりも北斗星もカシオペアも欲しくなってしまいました。^^

3両買ってもTOMIXのPS以下の値段!

幸せな時代に生きたこと。
勇気ある会社が存在した事に感謝!


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2012_03
11
(Sun)03:24

ちょっとだけインプ

カツミと並ぶ

先日購入したKATOのEF65PFなんですが、その後どうしたかというと
このブログ用に簡単に撮影したあと、箱にお帰り頂き収納棚に収められました。
機関車の新車未整備がまだ数両が控えており基本的には購入順ということで。
正確な整備時期は未定ですが出来れば年内に・・・。

収納前にせっかくだから恒例?のブラス製品との比較を極簡単に。
取り出したのはカツミ創業50周年記念モデルである96年発売品。
確か店頭限定で50台だけ売られたうちの1両。

KATOと違ってプロトタイプが前期型で貨物色も初期の3色時代ですが
今から12年ほど前に名古屋の某中古店さんで一目惚れして衝動買いしたもの。
新品では10万円以下で買えた最後のカツミ製電気機関車になります。

記念モデルとあってか当時の同社のスタンダードと比べてもかなり良く
作り込まれており、パッと見ではパンタ周辺の配管配線が省略されているだけで
それ以外は現在の水準に限りなく近く当時のモデルとしては群を抜く出来です。




カツミと比較する

最近のプラ選品は塗装も進歩しており上の画像では右のカツミ製品の白部分に
汚れがあり、ややくすんで見えますが2台を同じ線路上に置いても違和感のない
レベルに達しており、考えられた艶でプラ製品特有の安っぽさは殆んどありません。

塗装によって最も引き立っているのが台車でしょう。
他のメーカーのグレー色台車が成型色のままなの対して暗いグレーでちゃんと
塗られており重厚感と落ち着きを出すことに成功しています。
もしかしたら暗い成型色の無塗装なのかも知れませんが私の目には
塗装してあるように見えます。


運転席窓とヘッドライトのヒサシ、貫通扉下のステップ、テールライトも?に
金属が使われておりモデルの最も大事な顔もブラス製品と比べて遜色ありません。
プラ製品のデメリットも感じる場所が製品ごとに少なくなってきています。
実際に模型の素人なら素材を見分けるのは困難でしょう。

文句の付け所はほとんどありませんがあえて言うならひとつだけ。
KATO製の下枠交差のパンタは取り扱い上の強度にやや不満があります。
単純な強度で言えばTOMIX製の半分プラパンタのほうが弱いのですが
軽い力で可動するため慣れれば問題なくて今回のKATO製の場合、折畳みの
状態からつまんで上げようとしたらなんと空中分解しました。

これは集電舟の裏のカシメが弱くて引っ張り上げる力に勝てなかったものと
思われますが個体差の範囲なんでしょうか?
組み立直すにも図解など無くてあれこれ苦悩しながら1時間。
心の動揺があってか直すのに時間がかかってしまいました。

買ったばかりの新品が

箱から取り出してすぐに

目の前で分解した時の

切ない気持ちがあんたには・・




わかるかい?


加藤のところ、座布団1枚抜いとけ!


2012_02
27
(Mon)06:12

造形村DD54 デビューする  その2

顔比較DD54

あまりの部品後付けの多さと2両もあることでまだ躊躇してる新車整備のDD54。
運転会の当日朝、それでも何もしないまま持っていくのはちょっとなと思い5分整備。
この2両右の3次型が施工後で左が製品購入のままの6次型。

どう違うか解ります?^^



P1020619.jpg

ヒントは以前に某家電量販店の模型コーナーで見つけたコレ!
車体の継ぎ目などを強調する為のスミ入れ専用液で鉄道専用ではありませんが
16番車両にも使えるかなと何となく購入してあったもの。

通常の塗料でもスミ入れは出来ますが予め一定の濃さと粘度で調合してあり
しかもエナメル系なので失敗しても簡単に拭き取り修正が出来ます。
また、非常に粘度の低い液体でほぼ水に近いので、かるく筆で当てるだけで
毛細管現象を起こしてスムーズに溝に流れるという特性があります。

ちなみに最初の画像では運転席窓下の通風器に塗布して見ました。
画面ではわかりにくいのですが肉眼では立体感が強調されて
実車に近くなったような気がします。


ファン色入れ

屋根上の排気ファンにも塗布してみました。
上がノーマル、下が施工後でやはり画面では解りにくいですがはっきり違いがでます。
ただし垂れるほど液を筆に付けると金網下のファンまで色が付いてしまうので
ここは極薄く筆を這わせてあります。


エアフィルター

やはり一番効果が大きいのが車体側面のエアフィルターでしょう。
実車ではフィルターの枠外まで煤煙で真っ黒になっている場合が多いですが
モデルにおいてそこまでやりたくない場合にも有効な手段に思えます。

私も最近になって製品にウェザリングをするようになりましたが、失敗のきかない
エアブラシ等の技法はまだ敷居が高くてパウダーや専用液に頼っております。
お手軽な技法でいかに効果を出すかは後は本人の工夫しだいですね。

他人にオッ?と思わせる一癖ある車両

そんな車両を持ちたい作りたいって思いませんか?

なかなか難しいことなんですけどね。

考えてるだけでも楽しいっす。^^




2012_02
25
(Sat)16:53

造形村DD54デビューする。  その1

3次と6次

一部通販では昨日既に届いたところもあるようだが正式には本日発売のDD54。
私も午後1時の開店と同時に1番乗りで昨夏から予約してた2両を引き取って来ました。
我が鉄道にとっては一年二ヶ月ぶりの新車導入であります。

この間に知人友人との交換や譲渡で配属された車両も少なくないですが
純粋に模型店から新品を引き取ってくるのは昨年のカンタムC62、トラム60以来。
この2両の購入の為に155系電車の購入も我慢していたので期待度大なのです。

まだ未練はありますけどね。^^;155系・・・

まずはパッと見からすると非常にそつなくまとまっていると言っていいでしょう。
素材やゲージに関係なく、この世界に参入してくるメーカーにはいつも不安があり、

発売直前になって予告日程は遅れるは、
予定価格より値上げしてくるわ
出来上がりを見たらエラー多くてクソだわ、
挙句に不良でメーカー回収とか・・・・・・

ほかの業種だったら一発で信用失って廃業レベルのことが過去に何度か
経験させてもらってますので少々のことは慣れて来てはいますけどね。

一応今回その心配は無いように感じます。

と言うのも造形村のデビュー作である0系新幹線の素晴らしい出来栄えに
感動して今回のこのDD54に大きく期待をして予約したのですから。
まず第一印象としては合格を与えてもいいと思います。
欲を言えば6次型の窓Rはもう少し大きいほうが似てたかな?

で、車体よりも何よりも箱を開けて見て驚いたのが手すりを初めとする
後付部品の数の多さで、数えたわけではありませんが100点近くあるのでは
ないのか?とKATOや富で見慣れたはずなのに圧倒されてしまいます。
確かにこれをメーカーで全部付けて出していたなら3割値上げしてもおかしく
ないかも知れません。それくらい中国も今は人件費が高騰してますし。

後は些細な問題ですが梱包時の取り扱いからか屋根上の汽笛がやや曲がってる
のがあるのと2両のうち1両は信号煙管が欠品してたことくらい。
いずれにせよ購入時には良く確認して見た方がいいですよ。

☆信号煙管は他のプラ製品の余りが沢山あるのでウチでは問題としません。


困ったのは実は明日、地元クラブの運転会があるので今夜中に仕上げて
試運転をと目論んでいたのですが・・・この部品の多さでは間に合わないかも。
車番や部品の無い車両を走らせるのは好きではありません。


何にせよこれからじっくり組立ててみます。
しばらくはこのDD54でブログ記事が書けそうです。^^v














2010_09
04
(Sat)10:23

天賞堂製 C58機関車を検証する 総評

C58並び

最後に前回までに書ききれなかった気になる部分を挙げてみます。


その1 ・ 前照灯にレンズの表現無くLEDが丸見え

その2 ・ 後部標識灯が通電したら点きっぱなし。

その3 ・ シールドビームの銀リングがやや太すぎ。

その4 ・ お化けのように厚みがあるスノープロウ。

その5 ・ 安っぽい表現の石炭。


とまあ気にすればどんどん気になってくるわけでキリがありませんが前回までの指摘部と
を含めてもモデルとして致命的な欠陥は無く自分で手を入れれば改善される箇所も多いです。
特にブラス製品と比べては部が悪く、いい評価にはなりませんでしたが相手がKATOなら
あらゆる部分で軍配が上がる箇所も多く決して質が悪いわけではありません。

5万円という価格が高い!との評価もあちこちで聞きますが私はそうは思いません。
10年前のKATOだって4万円ですから内容を考えればおかしくありません。
プラは安くなきゃ!という意見ももっともに聞こえますが実はそんなに安く出来ません。

成型の金型はブラスより遥かに高額だし組立にも相当の人手が必要です。
試しに部品1つまでバラバラにして何分で組み立てられるかと言えば恐らく
手馴れた人でも1日3~4台が限界でしょう。
組立以外にも半田での結線作業があったり塗装があったりすることを考えると
手間はブラスとそんなに差が無いように感じてしまいます。

プラが安いのはブラスに比べれば量産大勢が整いやすく数を作る事が容易だからです。
とは言えど家電製品みたいに万単位で作る事もないですから単純に総経費に利益を
足して生産台数で割ると現在のような値段になるのだと思います。
不況で模型業界も苦しく売れ残りを出れば問屋や小売にも影響しますので

10倍作って半額で売れ!

なんて言うわけには行きません。
大量の売れ残りを出して負債を抱えてメーカーが倒産したら元も子もありませんからね。
安く欲しいのは消費者として当然ですが我侭ばかり通すとこの社会が成り立ちません。


C58とスハ32

さて今回発売された全14種の内、私が選んだのは標準型平底シールドビーム。
何故これかと言えば地元の二俣線に走っていた姿に一番近いから!!
温暖な地ですのでスノープロウは外して煙突にはクルクルパーを装着。
熱血な蒸機ファンには嫌われる事の多い装備ですがこれが現実の姿なんですから。
んで、昔から思ってたのだが ”クルクル”はその動作から付いた名前だとわかりますが

語尾のパーってなんじゃい? (・ω・;)


2010_09
02
(Thu)10:18

天賞堂製 C58機関車を検証する  その4

天賞堂製 C58   プラとブラスの比較の続き


キャブ周り ブラス

キャブ周りの比較をしてみます。まずはブラスから。
以前も書いたようにブラスの方は1996年製とやや古いモデルで天賞堂の蒸機としては
空気作用菅が標準装備になる直前のモデルですがバランスの取れたディティールと
配管の曲げ角度まで気を使って作られているので作用菅が無くても高級感あふれています。
この時代、天賞堂も国内生産を止めて海外委託していますが手仕事の良さはまだ健在です。



キャブ周り プラ

こちらはプラ製品を同じ角度から。
パイピングのハイライトでもある発電機周りを見るとやはりブラスに比べて
「付いてりゃいいや」レベルでどことなく投げやりでメリハリがありませんね。
作用菅も付いている事を強調するかのように銅色っぽく塗られていますが
全体のバランスを返って崩してしまってるように感じられます。
キャブ屋根も成型品の宿命か縁に角が出ていないのでなんとなくボヤケて
いますがこれは仕方ないでしょう。

最近は付いている事が当たり前になった空気作用菅ですが模型としての
見栄えを良くする為のアクセントとして好まれています。
しかし実機では模型のように銅色に磨き出された例は極めて少なく
通常は黒く塗りつぶされて目立たない物ですから無理に付けなくてもと・・
プラ製品のごつい表現を見ると感じてしまいます。

あとキャブ窓にガラスが表現されているのはいいのですが、
どの角度から見てもプラの板厚がわかってしまいます。
素材の特性上仕方ない事ですが、ここは透明プラの縁を黒く塗って
目立たなくしてやるのもユーザーに残された楽しみかも。



その5につづく・・・


2010_09
01
(Wed)10:26

天賞堂製 C58機関車を検証する  その3

天賞堂製 C58   プラとブラスの比較の続き

非公式 ボイラ ブラス

画像はブラス製の非公式側です。
さすがに高級製品だけあってボイラ周囲のパイピングも場所によって
線材の太さが使い分けてあり神経の行き届いた仕上がりを見せます。
動輪は天賞堂では90年代から始まった黒染め仕上げでバルブギヤは
メッキの光沢仕上げと現在まで続くブラス製品の流れを組んでます。




プラ 非公式側 ボイラ

こちらは今回のプラ製品。
一見さほどの差が無いように見えますしパイピングも頑張ってはいますが
やはりアップでみるとややのっぺりした印象を受けます。
動輪は同じく黒染め仕様ですがブラス製品と比べると輪芯部の凸表現が?です。
前回の9600型では無かったのに製造上の都合なんでしょうか??

バルブギヤはブラス製と違って黒染めでメッキ仕上げに比べればこちらの方が
現役機っぽくて私は好きなのですが残念なのは全体的に薄っぺらく貧弱な印象です。
蒸気機関車の力強さを感じる最も大切な部分なのに残念です。

最悪なのがエキセントリックロッドとリターンクランクの連結部分(矢印の先)
中心ピンが細い上のにその周囲がオーバースケールなのでバルブギヤ全体の
薄っぺらさを更に強調してしまっています。 (ブラス製品と比べてみてください)

実はこれ、バックマンの中国製アメリカ型にも見られる処理なのです。
このC58も中国製ですし設計・監修に同じ見解が採用されているのでしょうか?
9600型などのD型機と違ってエキセントリックロッドが短いので
よけいに間接部が強調されてしまいます。

交換可能な部品もありませんので目をつぶるしかなさそうです。


その4につづく・・・


2010_08
31
(Tue)10:32

天賞堂製 C58機関車を検証する  その2

C58 2

さっそく模型の検証に入りたいと思います。
画像左が1996年発売のブラス製で当時168,000円(税抜)の高級製品。
右が今回のプラスティック製で定価50,400円(税込)の普及製品である。

前作の9600型機関車と同様に同じメーカーが同じ形式を2種類の素材で
作り分けると言う世界的に見ても非常に稀な事で比較としては大変面白いと思う。
片や14年も前の製品だし値段差も3倍以上あるので公平な比較には
ならないが、まずはその点は置いといて単純にモデルの出来栄えだけ見てみたい。
  (ちなみにプラ製C58は購入時のままで付属部品は未装着です。)


C58 正面

まずは正面から。
ランボードのステップの大きさ(厚み)、前部の端梁の上下の高さに違いが見られるが
それ以外は大きな違いは無く(タイプによる形状差は含みません)このように
2台並べてもほとんど違和感が無いので同じ線路上で共存が出来ます。

KATO製の蒸気機関車と違ってデフレクタ、その手摺やステー、連結器解放テコなど
は金属を使っており肉厚になりがちなプラを使わない事で顔の印象をスッキリさせています。
この辺りに長年に渡り蒸機モデルを作ってきた意地が見えます。


全長

次に上から見て全長を比べてみます。
これも同じ図面から作ったのではないかと思えるくらい2両の長さは全く同じ。
実際にはプラ製のがやや短いのですが、これは機炭間の連結距離を詰めてある分で
電気的短絡(ショート)の無いプラ製ならでは強み。
ちなみに素材が違うと構造が全く異なるので同じ図面では出来ません。



テンダ

続いてテンダーを後ろから見たところ。
見た目ですぐに判別できるほど右のテンダーの縁が太いですね。
全体では素材の厚みと言うプラの欠点を巧みな設計と金属部品に置き換えで上手く
カモフラージュしている中で唯一プラ製と言う事を色濃く残している所です。


訂正 ・ 前記事でD51は四国に入線していないと書きましたが昭和35年まで
      高知機関区に配属され土讃本線限定で運用があったとのご教示を
      ブログ読者から頂きました。



その3へつづく・・・


2010_08
30
(Mon)08:07

天賞堂製 C58機関車を検証する  その1

C58 1

以前から予約していた天賞堂のC58機関車が入荷したとの情報を得て引き取って参りました。
全14種の内、予約したのは標準型シールドビームタイプと標準型船底テンダの2種です。
今回入荷したのはそのうちの前者で名前の通り前照灯が小型化された晩年のタイプです。

前回の9600型と同じようにブラス製のC58も在籍していますので2両を比べながら
インプレッションを書いてみたいと思いますが、それは次回に回すとしてまずはC58と言う
機関車を実物と模型の観点それぞれから見てみたいと思います。

C58は形式にアルファベットが付く近代型蒸機の中では唯一の中型機で戦前から戦後に
かけて400両以上も製造されD51が入れなかった四国地方にも配属され全国制覇を
初めて成し遂げましたが蒸気機関車末期のブームでは何故か人気の無い機関車でした。

性能的には9600型の牽引力(実際には及ばなかったそうです)と8620型の軽快性を
合わせ持ち近代型スタイルの集大成と言っても過言ではないまとまったスタイルで
客貨両用の万能型と申し分ないのですが逆に言えば何もかもが標準で突出したところが
なく豪快さを求めるSLファンには物足りない機関車だったのかも知れません。
また両数が多くどこでも見られたのとその割りに優等列車などの花形運用が少なく
終始地味な業務に明け暮れていたのもあまり目を向けられなかった原因でしょう。

さて16番の模型の方ですが60~70年代はカツミ、パイオニア、宮沢、トビーなどがあり
しばらくの空白の後80年代後期になって天賞堂(ブラス)、水野、扶桑と多くの
メーカーが製品化していますが大量生産された宮沢を除けば絶対的な両数は少なく
運転会や雑誌等でもほとんど見かける事がありませんでした。
大きなレイアウトではC62やD51が疾走し小型レイアウトではタンク機や9600型
などに座を優先されここでも実車同様の中途半端な大きさが仇となったのでしょう。

そんな色々と恵まれない境遇のC58ですが私にとっては以前も書いたように
幼少時代に地元で唯一営業列車を牽いていた機関車ですので鉄道模型を再開した
20年前より欲しかった車両です。

長年の夢がようやく叶いました。^^V


その2に続く・・・




2010_07
26
(Mon)09:18

モア製 クモヤ192 JR東海バージョンを検証する

クモヤ前面
       一応運転台の表現がされてますが結構簡略化してます。

この手の製品はよほど好きではない限りじっくり見る機会も無いでしょうから
せっかくなのでじっくりとご紹介したいと思います。

前回書きましたがこの製品が発売されたのは1996年頃。
当時の価格が2両セットで約17万円と非常に高価な製品ですが
以前紹介したパサージュのキヤ95と同様で需要は少ないしパーツは
専用の物を起こさなければならないしで通常の物よりコスト高なので仕方ないでしょう。
値段の高さも欲しい人から見れば大した問題ではなくむしろ

良くぞ製品化してくれた!と歓迎されたのです。

さて、実はこのモデル値段の割りに超精密モデルというわけではありません。
この3~4年後に発売されるパサージュのキヤ95は屋根から車内から床下機器から
台車まで総ロスト製のパーツがふんだんに使われており ”金がかかってるな ”と
思わせる部分が少なくありません。

ところが1両あたり約8万円と同価格帯の製品としては少し古いことを考慮しても
全体を比べてみるとパーツのクオリティが低く感じます。
あくまで目を近づけてじっくりと観察した場合ですが・・・


屋根上

屋根を見てみましょう。
改造前のクモヤ495系時代に比べれば直流化され機器が大幅に撤去された後の
バージョンですから原型からみれば随分あっさりしています。
またそれ以上に模型として簡略化された部分も多く感じます。


ドーム

屋根上に設置された観測ドームも本来ならワイパーが付くはずですが省略されてます。



検査パンタ

検測用のパンタは集電はしないので母線が無くてもおかしくないのですが・・・
上下させる為の操作用の配管が表現されてないのは寂しいところ。


霜取りパン

この部分のパンタも直流化改造時にただの霜取り用になりましたので集電機能なし。
やはり操作配管の表現なし。

床下

床下機器も箱が並ぶだけで1本の配管表現もありません。
画像はT車ですがM車もFMギヤ?のシャフトが通るだけで似たようなものです。


台車

台車はDT37X、新性能の検測車の1部だけに使用される専用品ですが
現在のレベルと比べるとモールドが甘い造りです。

連結面

連結面の表現は貫通扉が車体色のままなのは減点ですがまあまあのレベル。
連結器は2両永久連結なのでドローバーなのは構わないですがもう少し
小型化して欲しいと思います。

車体内部

車体の内部表現は何も無いがらんどう。
17万円という価格を考えればせめて仕切りは欲しいところ。
ちなみに室内灯もありません。 


とまあ不満をいろいろ書きましたがこれはあくまで現代の基準の評価であって
これでも当時は精密な方なのです。
これらの欠点を含めても総合的にはバランスが取れているのと深みのある青の
素晴らしい塗装と唯一の特異なスタイルによる魅力が大きく満足です。



模型をやっていて運転会なんかに参加すると他の方々の影響を受けます。
今回私が検測車なんぞに惹かれたのは何を隠そうこのオジサンせいおかげ。
元々変わった車両が好きというのもありますがこのままだと・・


普通に満足できない体

になってしまいそうだ。^^;

これ以上の深追いは止めておきます。

誰だ? 買った時点で手遅れだとヌカす輩は!!



(w


2009_09
19
(Sat)20:29

天賞堂 EF58 カンタム配備だ!  その4

色入れ

試運転も終わりいよいよ仕上げに入ることにした。
以前にも書いたとおり、このモデルは宮原区所属をモデル化したものであるが
私としてはやはり地元に近い浜松区のモデルにしたい!

いろいろ資料を調べた結果、浜松区の162号機にすることが決定しました。
ちなみに浜松区の58は大半が正面窓がHゴム化されているし、客レを引かない
のでヘッドマーク座も本来は付いていませんが沼津から転属してきたばかりの頃は
原型の小窓だったらしいしマーク座の有無くらいは気になりませんので。

次は可能な限り自分だけの機関車にしたいのでどこに手を入れようか考えてると
時期は未定ですが浜松区の58はパンタグラフの集電舟に赤色を差していた時期が
ある事を付きとめ、これを再現することにしました。

この色差ですが同時代の同区の別形式(EF60など)には施行されず何故か
EF58に限っていたようですが理由はなんなんでしょうか?
ちなみにこの頃の飯田線の電車、機関車の集電舟は白色でした。

何にせよ屋根上の良く目が行く目立つ場所ですので効果は大きいです。
筆に手を添えて慎重に赤色を差しているとなんだかこう
出かける娘にお化粧を施しているような妙な気分に。

なりゃせんがな! (´・ω・`)


息子は3人もいても娘はいない俺。
2009_09
13
(Sun)10:47

天賞堂 EF58 カンタム配備だ!  その3

カンタムエンジニア

さて最後はこの製品の最大のハイライト。
カンタムエンジニアによるサウンド機能の検証である。

音を演出する製品はこれまでにいくつかあったのはベテランの方なら
当然ご存知だろうが問題なのはなぜこれまで普及しなかったかと言う事。
90年代初頭にはディティールも充分なレベルになっていて走る模型として
次のステップを目指す必要があったのを感じていたのだが残念ながら
メーカーはその時点ではまだあまりチカラを入れてなかった。

代表的なのは古くからある天賞堂のSL-1だ。
原理を簡単に説明すれば2本のレールを配線代わりに機関車に積んだ
スピーカーからFMノイズを音源に音を発生させる方式。

確かに従来の線路システムをそのまま使え、音もコントローラーで制御できる
画期的な方法ではあるが欠点としては機関車の改造をユーザーに任せたこと
そしてコントローラーが非常に高価な為、登場後30年近く経つが泣かず飛ばず。
そりゃそうだ! 多くの方がやっとの思いで買ったブラスの機関車

分解しようって気になるわけがない。!

さらにマイナーなEL-1なんてのもあったがこれは現在ではお蔵入り。


もともとモーターとウェイトで内部は一杯で機関車にスピーカーは積みにくい。
ならばトレーラーに音を出させればいいじゃん! ってことで生まれたのが
客車内蔵型サウンドユニットでこれは私も何度か試している。
一定の効果は認められるがこれも専用に発売されているものは高価だし
必ず機関車の次位に連結しなければならないので編成の自由度を奪う。

これらの欠点を補うべく制御の自由化が格段に広がるDCC(デジタルコマンドコントロール)
も近年広がってきて問題も解決に向かったかと思われたがこれも1度取り入れると
対応した改造した車両以外は走れなくなるという致命的な欠陥があった。
(最近ではアナログとデジタル双方に対応できる製品も増えてきた)

要するに既存のシステムのままで手軽にサウンドを楽しめないか?との要望に
答えたのがアメリカ生まれのカンタムエンジニアなのだ。
アナログなのにデジタルに近い制御が可能なこのカンタム、それを理論的に語るほどの
電気的知識が皆無な私なので使い勝手だけを検証してみた。


長くなったので2ページ目へ


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